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2026年7月21日

何気ない一言に潜むアンコンシャスバイアス 「〇〇さんらしい」という言葉

先日、ある会社のトップの方が、仕事を依頼している方に対して「〇〇さんらしいですね」 という言葉を使われていました。

その言葉自体は、きっと褒め言葉だったのだと思います。悪意もなく、信頼や期待を込めて使われていたのでしょう。

けれど、私は少し違和感を覚えました。
「〇〇さんらしい」という言葉は、一見するとやわらかく温かい表現です。

しかし、よく考えてみると、そこには 「〇〇さんはこういう人」「〇〇さんはこういう仕事をする人」 というイメージや枠が含まれているようにも感じます。
これは「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)」に近いものではないのか、と思いました。
もちろん、「〇〇さんらしい」がすべて悪いわけではありません。 その人の良さや強みを認める言葉として使われることもあります。

ただ、ビジネスの場面では少し注意が必要だと感じます。特に、立場が上の人が使う場合、それは「評価」や「期待」として相手に伝わります。
言われた方は「〇〇さんらしくなければならない」「期待に応えなければならない」「違うことをすると評価が下がるのではないか」そんな無言のプレッシャーを感じる場合もあります。
良かれと思って使った言葉が、知らないうちに相手を枠にはめてしまう。これが、アンコンシャスバイアスの難しいところです。

だからこそ「らしい」と伝えるよりも、その人の行動や仕事を具体的に伝える方が良いのではないかと思います。
「丁寧にまとめておられますね」「現場の視点が入っていて分かりやすいです」「細かいところまで配慮されていますね」など。
その方が、相手を型にはめることなく、自然に敬意を伝えられるのではないでしょうか。

アンコンシャスバイアスは、特別な人だけが持っているものではありません。 誰もが、無意識の思い込みを持っています。
だからこそ大切なのは、「この言葉は相手を枠にはめていないだろうか?」 と、少し立ち止まって考えてみることだと思います。

言葉には、信頼関係を築く力もあれば、壊してしまう力もあります。
相手を決めつけるのではなく、その人自身を尊重する言葉を、これからも選んでいきたいと思います。